不動産投資物件を購入するなら新築物件?中古物件?そんな疑問にお答えします!
不動産百科 編集部 · 865見る · 2022-01-20 13:33
「不動産投資物件を購入するなら新築物件が良いのか?それとも中古物件が良いのか?」 不動産投資を始めて間もない頃は、知識も経験も少ない状態ですので物件を選ぶ際も、色々な情報に左右されてしまうかもしれません。本記事では、不動産投資物件を購入する際、新築物件か中古物件かを悩んでいる方のために、新築物件と中古物件それぞれのメリット・デメリットを紹介していきます。

不動産投資物件、新築物件と中古物件の違いを比較!

不動産投資のための物件として、新築物件と中古物件は何が違うのでしょうか。それぞれの物件には、当然のこととしてメリットとデメリットが存在します。物件それぞれのメリット・デメリットを比較・検討して購入する際の指針としてみてください。

まずは、新築物件のメリット・デメリットをご紹介します。

新築物件のメリット①融資が通りやすい

一般的に、新築物件と中古物件を比較した際、新築物件は融資を受けやすいと言われています。金融機関の視点からすれば、入居者が見つけやすく確実な家賃収入が見込める新築物件に対して融資を行うのは納得できるのではないでしょうか。 また、金融機関の融資審査において担保評価は重要視される傾向にあります。担保評価の際には、ローン返済が滞った場合に物件を売却して債権が回収できるかを見ます。新築物件は中古物件と比べても経年劣化の影響が少ないため、担保評価が高くなり融資が通りやすくなります。

新築物件のメリット②入居率が高くなる

新築物件の強みと言えば、使用や設備が新しいため入居率が高くなる傾向があることです。例えば、新築物件であればオートロックやカメラ搭載型のインターホン、インターネット環境の整備など、新しい設備を導入している物件は少なくありません。特にオートロックの設備などは防犯上の理由から女性に人気があり、入居率を高める一助となっています。 更に、新築物件は外観も内装もきれいなので、内見時に良い印象を与え、そのまま入居につながる可能性が高いです。入居率の高さは、家賃収入が入らなくなるというデメリットの軽減にもつながるため新築物件の利点と言えるでしょう。

新築物件のメリット③減価償却費の計上期間が長い

減価償却費とは、1年以上利用できる資産(本記事では不動産投資物件)の取得に使用した費用を、使用できる期間に渡って配分した費用を言います。 不動産投資用物件の減価償却期間は、物件の構造ごとに決まっています。RC造(鉄筋コンクリート造)の建物であれば47年、重量鉄骨造の建物は34年、木造の建物であれば22年となっています。 中古物件の場合、法定耐用年数から築年数を差し引いた残りの年数が減価償却期間となるため、新築物件とくらべて減価償却期間は短くなります。 減価償却費は経費として計上することが可能ですので、節税としての効果が期待できることになります。

新築物件のメリット④修繕リスクが低い

新築物件は、中古物件と比べて修繕リスクが低いこともメリットとしてあげることができます。新築物件は最初から入居者がいることはなく、室内の状況を確認してから購入する流れになります。つまり、室内に問題がないかを確認できることになりますので、購入後に大きな修繕が必要になるケースはほとんどないと言えるでしょう。 一方で、中古物件でオーナーチェンジ物件の場合、室内の状況を確認できないまま購入することがほとんどです。そのようなケースでは、入居者が退去して初めて室内の状況を確認することになります。その際に、大規模な修繕が必要になることもあり、大きな出費となる可能性があります。

新築物件のデメリット①利回りが低くなる

続いて、新築物件を購入する際のデメリットを見てみましょう。 新築物件は、どうしても購入額が高額になってしまいます。融資が通りやすい点は、メリットとしてあげさせていただきました。しかし、購入額が高額であることでデメリットが発生する可能性があるのです。 それが利回りの問題です。利回りは、年間収益額を購入金額で割って算出することになります。購入金額が高額であればあるほど、利回りは低くなってしまいます。そうなると、何か急な支出が発生した場合、赤字になってしまう可能性があるのです。

新築物件のデメリット②投資実績がない

新築物件だから実績がないのは当然のことだと考える方もおられるでしょう。では、投資実績がないことの何がデメリットになるのでしょうか。 投資実績がない場合、適性な家賃設定ができなかったり、空室リスクがどの程度あるのかなどのデータが少ないため、その予測が困難な場合があります。ですので、賃貸需要の見極めが難しく、投資の初期段階から赤字になるリスクが発生する可能性もあるのです。 このリスクを回避するためには、同じようなタイプまたは類似したタイプの物件を扱ったことのある、経験や実績のある不動産会社を選ぶことが重要となります。

続いて、中古物件を購入する場合のメリット・デメリットを紹介します。新築物件を購入する場合と比較してみてください。

中古物件のメリット①購入費用が安く、利回りが高くなる

中古物件のメリットと聞いて、一番に思い浮かぶのが購入費用の安さと、高い利回りでしょう。 中古物件は建物が古くなるほど価格は低下していきますので、新築マンションよりは購入しやすく、人気エリアでも中古物件であれば購入することが可能になる場合があります。 また、購入費用が安くなれば、利回りは高くなります。新築物件の項目でも述べさせていただきましたが、利回りは「年間収益額÷購入価格」で計算されますので、購入価格が安ければ安いほど高くなるのです。

中古物件のメリット②資産価値が安定している

不動産の資産価値は、土地の評価が大きく影響することになります。建物は老朽化によって資産価値がどんどん落ちていくことになります。特に新築物件は、建物の資産価値が年数とともに低下していくことになります。新築物件の建物の資産価値の下落幅が落ち着くのは、築20年以降であるとされています。 上記の理由から、中古物件の場合は建物の資産価値も大きく下がることがないため、資産価値は安定していると言えます。そして、これは一等地に建つ物件にも言えることがありますので、資産価値が安定していることは、中古物件の強みと言えるでしょう。

中古物件のメリット③最初から家賃収入が見込める

中古物件の場合、購入当初から入居者が入居しているケースが多く、不動産投資を始めてすぐに家賃収入が得られます。入居者がすでにいますので、入居者集めにかかる広告宣伝の費用などを抑えられることもメリットです。 また、中古物件は新築物件と違い、過去に実績がありますので、適正な家賃価格や空室率を確認することができ、家賃収入の予想を立てやすいという点もメリットでしょう。

中古物件のメリット④物件数が豊富

すでにエリアを決めて不動産投資を始めようとしている方にとって、新築物件は数に限りがあります。新築物件が建つまで待つことも可能ではありますが、その「待つ時間」は非常に貴重な時間を失うことになります。 中古物件であれば、エリア内に物件数は数多くあります。その豊富な物件の中であれば自分が納得し、収益性の高い物件を見つけて投資を始めることができるのです。このように豊富な物件数は中古物件の魅力と言えます。

中古物件のデメリット①修繕費がかかる可能性がある

中古物件のデメリットとしては、購入してすぐに多額の修繕費がかかる可能性があることです。物件自体の老朽化はもちろんですが、物件の設備の老朽化がみられる場合も考えられます。 物件自体が古すぎる場合には、入居者希望者が集まらないことが多いため、リフォームや設備の交換などを行う必要があるでしょう。そうなると、投資を始めてすぐに追加の出費がかかってしまい、想定していた利益を得られないこともあります。

中古物件のデメリット②融資が受けられない可能性がある

新築物件のメリットでは、融資が受けやすい理由を述べさせていただきました。その逆の理由で中古物件は、融資を受けられない、または不利な条件の融資を受けざるを得なくなる可能性があります。 当然ではありますが、中古物件は新築物件に比べて資産価値は低い、もしくは資産価値はないとみなされる可能性があるのです。 不動産投資では、少ない自己資金を用いて効率的に利益をあげるために、融資を活用することが欠かせません。その融資が利用できない場合、自己資金を使って物件の購入や、その後の改修などを行わなくてはいけなくなります。

まとめ

不動産物件を購入する場合、はたして新築物件と中古物件、どちらを購入すべきなのでしょうか。 ここまで、新築物件、中古物件についてそれぞれのメリット・デメリットを紹介させていただきました。すでにお気づきの方もおられると思いますが、新築物件と中古物件、それぞれのメリット・デメリットは表と裏の関係にあります。新築物件のメリットは中古物件のデメリットであり、新築物件のデメリットは中古物件のメリットになっているのです。 それでは、最初の疑問へと戻って答えを出そうと思います。不動産物件を購入する場合、新築物件と中古物件のどちらを購入する方が良いのでしょうか。この答えは「どちらが良いとは一概には言えない」です。 拍子抜けしたかもしれませんが、これには理由があります。不動産投資物件に「必ずこれが良い」はないのです。新築でどんなに綺麗な物件でも、建物があるエリアが悪ければ良い物件とは言えません。反対に、中古物件であっても人気のエリアに建ち、空室率が低いという物件は良い物件と言えるでしょう。 不動産投資に正解があるのだとすれば、それは自分の望む優良物件を取得することでしょう。そのために勉強し、現地に足を運び、物件を見極める目を養うのが不動産投資を成功させるための唯一の方法なのです。 そして、その選択肢の中に「新築物件が良い」であったり、「中古物件を選びたい」など、投資家自身の考えがあるのでしょう。新築物件が良いのか、中古物件が良いのかは投資する皆様の考え方次第です。どちらの物件を購入するかは、双方のメリット・デメリットをしっかりと考え、信頼できる不動産会社と相談するのが最良の選択につながるのではないでしょうか。

<参考>

新築マンション投資のメリット・デメリットは?初心者向けの注意点も | 不動産投資コラム | 不動産投資情報サイト HEDGE GUIDE

どちらが儲かる⁉ 不動産投資「新築」と「中古」の明確な違い | 富裕層向け資産防衛メディア | 幻冬舎ゴールドオンライン (gentosha-go.com)

中古物件vs新築物件!不動産投資に向いているのは?メリットを徹底比較 (shimanenichinichi.co.jp)

中古マンション投資の特徴とは?メリット・デメリットも解説 - 中古物件 | みんかぶ (不動産投資) (minkabu.jp)

中古物件購入のメリット・デメリットとは?失敗事例や注意点なども解説 | REISM[リズム]の不動産投資 (re-ism.co.jp)

不動産マーケット情報:中古マンション 築年別の価格と経年変化|不動産購入・不動産売却なら三井住友トラスト不動産 (smtrc.jp)

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